目次
羽田新ルート 第4フェーズのお知らせ内容
お知らせの内容
2017年9月20日に「羽田空港のこれから」のお知らせページに第4フェーズに関連資料が公開されました。
新ルート、現状ルート含めほとんどの人が知らないまま計画は順調に進んでおり、充分な説明は行ったという実績作りだけは着々と出来つつあります。
第4フェーズでは丁寧でより詳細な説明をしてくれるとのことです。
住んでいる方にとっては普段の生活の重大な関心事になりますので大変期待できそうです。
2017年は成田の落下物(一般住宅に落下物。屋根を貫通)から始まり、大阪では市街地を走っている車の屋根に4キロのパネルが落下するという事故が起きました。
その後すぐに羽田発着機で事故が起きた場合には見舞金制度を検討するというニュースがありました。
第3フェーズの資料では安全性について15ページ近く割いて説明をしていましたので、こういったものはすでに用意されているものだと思っていましたが、何も無い状況でこれまで千葉・東京・神奈川を通過していたことに驚いています。
以前から安全性についての取り組みは記載されていましたが、これと言って何か見に見えるもので示されたケースはありませんでした。
今回も内容を良く読むと、全て今後の話しに終始しており落下物の話題が計画の妨げにならないよう、早く不安を取り除き先送りしておきたいという印象です。
安全性についてはこれまで様々な資料内で力説されていましたので、問題は少ないものだと思っていましたが、いつまでに何をやるという記載がない限り安心できません。
羽田新ルートの開始までに残された時間もわずかですので、第4フェーズではこの辺りの詳細説明がしっかりされるかのがポイントになると思います。
公開された資料
下記のリンクから以下の資料を確認することができます。
【別紙1】新たに情報提供する内容【PDF】(147KB) | 第4フェーズで新たに情報提供される内容について記載。 ・高度引き上げ ・落下物対策 |
【別紙2】住民説明会の開催予定(平成 29 年9月時点)【PDF】(116KB) | 第4フェーズの開催日程について記載。 東京・埼玉・神奈川で全16回開催。 |
【参考資料】羽田空港機能強化の進捗について【PDF】(1.8MB) | 第4フェーズでの説明内容について記載。 ・新ルートの高度引き上げ箇所の地図 ・ルートのカーブしている部分の詳細化の説明 ・説明会開催場所の日程と地図 ・落下物対策 ・環境影響等に配慮した方策の取組状況について |
【参考資料】羽田空港機能強化の進捗について
【参考資料】羽田空港機能強化の進捗についてのPDF資料内容について説明します。
羽田空港機能強化に向けたプロセス 1ページ
出典 国土交通省 航空局 羽田空港のこれから ~お知らせ~
本年11月から、第4フェーズの住民説明会を開催します
~羽田空港の機能強化に関する情報提供に向けて~ P.1
http://www.mlit.go.jp/koku/haneda/news/i/20170920_3.pdf
2017年10月27日 引用
1ページ目の[羽田空港機能強化に向けたプロセス]ですが、平成31年(2019年)の年末頃に新飛行経路の運航という記載があります。微妙なところですが薄い黄色でわずかに2019年の年末あたり掛かっています。
以前からニュースなどでは、2019年度後半から羽田新ルートが開始される予定と言われていましたが、今回「新飛行経路の運航」や「管制の慣熟」と記載があるように何をするのか具体的になってきています。
羽田新ルートの着陸機が通過するのは、2020年3月頃の南風が吹き始める頃です。
三寒四温の季節になると、気温が上がる日には昼過ぎあたりから徐々に南風が吹く日が多くなってきます。
2020年の東京オリンピックに羽田空港利用客のピークを迎えると思いますが、本格的な運航開始前の年末年始時期はタイミングとしてはベストな時期なのかもしれません。
この期間で問題があったものを是正し、東京オリンピックまでに修正を行いたいという思惑が読み取れます。
2019年の年末年始が羽田新ルートの開始時期だとすれば、北風時離陸の新ルートに設定された江戸川区、江東区、足立区、墨田区、荒川区、葛飾区、北区、八潮市、三郷市、吉川市、草加市、浦安市、船橋市、市川市、松戸市は早い時期から騒音に悩まれることになります。
引き続きの丁寧な住民説明会の開催について(平成29年11月~) 3ページ
出典 国土交通省 航空局 羽田空港のこれから ~お知らせ~
本年11月から、第4フェーズの住民説明会を開催します
~羽田空港の機能強化に関する情報提供に向けて~ P.3
http://www.mlit.go.jp/koku/haneda/news/i/20170920_3.pdf
2017年10月27日 引用
羽田新ルートの第4フェーズ説明会が2017年11月から2018年2月にかけて、16ヶ所で開催されます。
これまで3回開催されていますが約13,400人しか参加していません。バレないように進めている国土交通省の戦術が素晴らしいのか、区制や市政に興味のない方が多く無関心なのかどうかは分かり兼ねますが、やはり実際に飛んできてみてないと実感が沸かないというのがこの羽田新ルートの一番の問題だと思っています。
羽田新ルート オープンハウス型 説明会 第4フェーズ
平成29年 (2017年) 開催
開催日 | 時間 | 海上 |
11/1(水) | 14:00~19:00 | 京急蒲田駅 改札口外コンコース (大田区蒲田) |
11/15(水) | 14:00~19:00 | 川崎区役所大師支所 2階会議室 (川崎市川崎区東門前) |
11/19(日) | 11:00~16:00 | 北とぴあ 地下1階展示ホール (北区王子) |
11/23(木・祝) | 11:00~16:00 | タワーホール船堀 展示ホール2 (江戸川区船堀) |
11/29(水) | 14:00~19:00 | 大崎ニュー・シティ 1階イベント広場 (品川区大崎) |
12/6(水) | 14:00~19:00 | 品川インターシティホール棟 地下1階会議室3 (港区港南) |
12/16(土) | 11:00~16:00 | なかのZERO西館 美術ギャラリー (中野区中野) |
12/20(水) | 14:00~19:00 | 恵比寿社会教育館 1階大展示室 (渋谷区恵比寿) |
平成30年 (2018年) 開催
開催日 | 時間 | 海上 |
1/13(土) | 11:00~16:00 | 光が丘 IMA 1階光の広場 (練馬区光が丘) |
1/18(木) | 14:00~19:00 | 新宿駅西口広場イベントコーナー (新宿区西新宿) |
1/21(日) | 11:00~16:00 | 上戸田地域交流センター あいパル 1階多目的室 (戸田市上戸田) |
1/24(水) | 14:00~19:00 | アリオ北砂 1階アクアコート (江東区北砂) |
1/27(土) | 11:00~16:00 | 西部区民事務所 1階会議室 (豊島区千早) |
1/31(水) | 14:00~19:00 | サウスピア 1階多目的室 (さいたま市南区別所) |
2/3(土) | 11:00~16:00 | 目黒区総合庁舎 1階レストラン (目黒区上目黒) |
2/17(土) | 11:00~16:00 | 向原ホール 2階 レクリエーションホール (板橋区向原) |
新飛行経路の詳細な情報提供について 4ページ
出典 国土交通省 航空局 羽田空港のこれから ~お知らせ~
本年11月から、第4フェーズの住民説明会を開催します
~羽田空港の機能強化に関する情報提供に向けて~ P.4
http://www.mlit.go.jp/koku/haneda/news/i/20170920_3.pdf
2017年10月27日 引用
出典 国土交通省 羽田空港のこれから 取り組み状況・今後の進め方
第3フェーズ資料 展示パネルPDF P.14
http://www.mlit.go.jp/koku/haneda/news/i/20170111_1.pdf
2017年10月27日 引用
※14MBほどあります
第4フェーズではルートのシミュレーションを行った結果として、カーブしている練馬区、板橋区、豊島区、新宿区の一部の地点が記載されています。
2番目の図の第3フェーズで示されたルートでは、その他赤丸点線で描画した箇所もカーブがある地点ですのでこの辺りの情報も詳細に示されることになりそうです。
1番目の図の右側に記載されている、板橋区と豊島区の境にある青丸の点線付近ではルート幅が約300mと記載がありますが、東京湾側を通過するルートは西側のルートと比べ300mほど高いところを通過するためルートに幅があるのがわかります。
1200mから900mへと高度を下げるため、ルートの幅が大きくなると思われます。
やや大きい赤丸の点線で描画した埼玉県の和光市付近で90度でカーブするように記載した場所もこの幅が大きくなると考えられます。
北風好天時に北海道方面着陸してくる現行ルートでは、千葉市上空を通過し久留里駅付近で急旋回して木更津市上空へと飛び羽田空港へ着陸します。
また南風悪天時にも千葉県の白井市上空や柏市南端でも同じように急旋回する地点がありますが常に一定とはならず2kmほどの幅があります。
真上を飛ばないだけ落下物などを心配される方にとっては良いかもしれませんが、騒音観点で言えば全く状況は変わりません。紫の線は騒音が抜けていくルートを描画していると思ってもらればこの資料は大変わかりやすいです。
以前も書きましたが、騒音は直進していきますのでカーブがある地点ではより外側へと拡散していきます。記載されているルート上で騒音が発生するわけではありませんので注意が必要です。
飛行高度の引き上げは、滑走路への着陸地点をより後方へと移転することで最終直線部分の高度が20m高度が上がるようです。
少しでも騒音を軽減しようと努力してくれた結果なのかもしれませんが、この程度で「高度を引き上げた」と言われてしまっては成果を見せたいだけにしか聞こえません。
見せ方によっては
「皆様からいただいた貴重な意見を踏まえ、環境影響や騒音影響に配慮し高度を引き上げました」
と、成果を最大に盛ることもできます。
実際は、最終直線部分から着陸するまでの高度が20mのみ引き上げられました。
最初にこの説明を見たときに、どこのことを言っているのかがわかりませんでしたがおそらくこの20mの事で合っていると思います。
間違いがあれば修正します。
環境影響等に配慮した方策 概要 7ページ
出典 国土交通省 航空局 羽田空港のこれから ~お知らせ~
本年11月から、第4フェーズの住民説明会を開催します
~羽田空港の機能強化に関する情報提供に向けて~ P.9
http://www.mlit.go.jp/koku/haneda/news/i/20170920_3.pdf
2017年10月27日 引用
落下物に対する安全対策について取組状況が書かれていますが、「今後」、「運用開始前までに」、「予定」、「今後実施予定」など具体的にいつやるのかが全く見えてきません。
冒頭でも記載しましたが、落下物がホットな話題になっている中で「今後やる予定です」レベルで済むと思っている事が本当に安全性を考えているのかが疑問です。
【別紙1】でも2.落下物対策として現在検討中の事項 としてこれまで重要視していなかった落下物対策をとってつけたかのように強調しています。
過去の資料の中でも、成田空港近辺では落下物は発生しているが、現行の羽田ルートでは0件ということを強調しており羽田ルートは問題がないような印象を与えてきています。
大阪でのパネル落下事故の後すぐに羽田新ルートで見舞金創設の話しがニュースになるなど、これまで重要視していなかった事が問題になりそうなので慌てて対応している感が否めません。
羽田新ルートの見舞金創設も現在は検討中のようですが、成田空港などの事例を参考に進めていくような話しもニュースでありました。
検討中であっても、成田空港での見舞金の事例など事故の際はしっかりとした補償がされることなどを説明できれば安心感は出るのではないかと思います。
こういったところでスタンスや本気度を推し量ることができますので、第4フェーズでは説明されることを期待したいところです。