目次
羽田新ルート 江戸川区 (北風時)
出典 国土交通省 航空局 羽田空港のこれから ~ご質問についてお答えします~
2020年までの羽田空港の国際線増便に向けて v.3.0 P.50
http://www.mlit.go.jp/koku/haneda/news/i/20170120_1.pdf
2017年7月21日 引用
※24MBほどあります
時間・ルート数・通過便数・高度・騒音値・風向
北風時は2ルートの離陸便が江戸川区を通過します。このうち荒川に沿って北上するルートが今回新しく設定されたルートになります。
現行ルートと新ルートでは通過するエリアと時間帯が分かれていますが、説明資料には「これ以外の時間帯は、従来の経路となります」と記載があります。
北風時の離陸は6:00〜23:00の17時間、江戸川区上空を通過することには変わりません。
南風時の離陸は東京湾上空で2000m近くまで高度を上げて陸地に入りますが、北風時の離陸新ルートは「江東区・江戸川区周辺の飛行経路案」で記載されている通りこれまで以上に低い高度で通過することが予想されます。
離陸の現行ルートの説明では江戸川区北部を通過している線が引かれていますが、普段から観察していると新宿線篠崎駅や船堀駅付近、行徳駅付近を通過することも多くあります。説明資料に記載されている青色の線や水色の点線はあくまでも一部のルートのみです。必ずこのルート線上を通過する訳ではありませんので注意が必要です。
江戸川区を通過する南風時のルートは以下の記事で説明しています。
1. 北風 離陸 6:00~7:00/11:30~15:00/19:00~23:00 (現行ルート)
「これ以外の時間帯は、従来の経路となります」と記載されている時間帯。
ルートは現行のままで時間帯のみ変更。
時間 | 6:00-7:00 11:30-15:00 19:00-23:00 |
合計:8時間30分 |
ルート数 | 1ルート | 記載されているルートから5km以上の幅がある |
通過機数(時間) | 12便 | 12便 |
高度 | 1800m以上(約6000ft) | 篠崎駅・篠崎公園付近を3000m程度で通過。 |
騒音値(ルート直下) | 69dB~ | 3000m以下の地域では地響きがする |
風向 | 北風 | 夏でも夕方以降は北風になる事が多くあります |
2. 北風 離陸 7:00~11:30 / 15:00~19:00 (新ルート)
江戸川区と江東区の間の荒川を北上する新ルート。
時間 | 7:00-11:30 15:00-19:00 |
合計:8時間30分 |
ルート数 | 1ルート | 記載されているルートから5km以上の幅がある |
通過機数(時間) | 22便 | 22便 (この時間はこれまでより10便増える) |
高度 | 900m~3000m (約3000ft~約1万ft) |
西葛西駅付近で900m 新小岩駅・平井駅付近で1350m |
騒音値(ルート直下) | 73dB~77dB | 2km圏内は窓が開けられない |
風向 | 北風 | 夏でも夕方以降は北風になる事が多くあります |
「羽田空港のこれから」 江戸川区の記載箇所
ページ | 内容 |
22 | 現行ルート 南風時・北風時の説明 |
23 | 現行ルート 南風時の説明 |
24 | 現行ルート 北風時の説明 |
25 | 新ルート 南風時(好天・悪天)の説明 |
26 | 新ルート 北風時の説明 |
30 | 新ルート 北風時の説明 |
40 | 新ルート 北風時 新時間帯の説明 |
41 | 新ルート 北風時の説明。これまでのルートの説明 |
45 | 現行ルート 南風時(悪天)の説明 |
50 | 新ルート 北風時 新時間帯の説明 |
66 | 新ルート 北風時 新時間帯の説明 |
ルートの説明 北風時 [江戸川区]
北風の離陸は時間帯によって2つのルートがありますが、新しく設定される荒川を北上する2.のルートではこれまでより低空で通過することになります。
1. 北風 離陸 6:00~7:00/11:30~15:00/19:00~23:00 (現行ルート)
説明資料には記載のないルートを黒いラインで描画。
出典 国土交通省 航空局 羽田空港のこれから ~ご質問についてお答えします~
2020年までの羽田空港の国際線増便に向けて v.3.0 P.24
http://www.mlit.go.jp/koku/haneda/news/i/20170120_1.pdf
2017年7月21日 引用
※24MBほどあります
北風離陸時はC滑走路から浦安沖を通過し、「ふなばし三番瀬海浜公園」付近から陸域に入り東京を横断する西日本・中国・韓国方面と、市川市を北上する北海道・ヨーロッパ方面・アメリカ方面へとルートが分かれます。
東京を横断する左に伸びた点線では篠崎公園上空を通過しているように見えますが、京葉線市川塩浜駅や行徳駅付近を通過し船堀駅上空を横切って通過するルートもあります。
航路に幅があるというケースが上記の黒いラインで描画したルートで、示されているルートから左右5km以内は通過することがありますので、どこでも飛んでくると思っていた方が良いです。
C滑走路から1時間に12便が離陸していますが、このうち江戸川区を通過するのは西日本方面、中国・韓国行きの便になりますので約半分が通過することになります。
3000m(約1万フィート)程度で通過していきますが、通過する際のキィーンというエンジンの高音と地響きがするほどの騒音による振動が伝わってきます。「羽田空港のこれから」の説明中には1830m(約6000フィート)までしか騒音が記載されていませんが、離陸機の騒音は4000m(約1万3000フィート)でも家の中まで十分に聞こえます。
人によっては着陸時の騒音よりも、離陸時の体に響く低音での騒音の方が嫌だと感じる方が居ますので、低周波騒音などが気になる方は新しく住む場所には適しません。
2. 北風 着陸 悪天時 7:00~11:30/15:00~19:00(新ルート)
図の黄色の線の左側が江戸川区を通過するルート。
出典 国土交通省 航空局 羽田空港のこれから ~ご質問についてお答えします~
2020年までの羽田空港の国際線増便に向けて v.3.0 P.50
http://www.mlit.go.jp/koku/haneda/news/i/20170120_1.pdf
2017年7月21日 引用
※24MBほどあります
北風の離陸で新しく設定されたルートで、7:00~11:30/15:00~19:00に1時間に22便が通過します。現行ルートでは12便/1時間で西日本・中国・韓国方面のみ約半分程度の便が江戸川区を通過していましたが、新ルートでは足立区の五反野駅付近までは全ての離陸便が通過するように記載されています。
「羽田空港のこれから」P.40-P.41の説明ではルートが途切れているため、どこを通過するか不明ですがこれまでの観察結果から推測すると五反野駅付近で西方面と北方面でルートがわかれる可能性が高そうです。
図を見ていて気になったのが、高度の記載(黒枠の中)で江戸川区北部付近で1350m~3000mとあります。現行ルートではだいたい1830m~3000mで通過していましたが、新ルートでは500m近く高度が下がっています。これまでは浦安沖まで飛び高度を上げて陸域を通過していましたが、豊洲市場付近から荒川へそのまま向かいますので相当な低高度で通過します。
特に海外行きの大型機(ボーイング747・777)は重量等で下限ギリギリで通過していきますので、朝の7時から最大77dBの騒音で起こされることになるかもしれません。夏でも涼しい日の朝や夕方以降は北風の場合が多く、このルートを通ることになります。
雨天や曇り空の日は好天の時と比べて騒音が遠くまで届きます。高度900m程度ですとよほど低いところに雲がかかっていない限り、飛行機は雲の下を通過して行きますので直接騒音が降り注いできます。荒川上空を通過し住宅街を避けようとしているのかもしれませんが、これは落下物や墜落の危険を避けるためであって、騒音に関しては遮るものがないため広範囲に影響が出ると思われます。
江戸川区 羽田空港関連の情報
江戸川区のホームページでは羽田空港の騒音に関する調査資料が公開されています。区が行った騒音調査等があり実態を知る資料がありますので是非参考にしてみてください。苦情の件数を公開しているところは少ないので参考になります。
「平成28年度着陸機騒音調査結果」に記載があります。
江戸川区ホームページ 航空機騒音
航空機騒音
https://www.city.edogawa.tokyo.jp/kankyo/kankyo/johochosa/souon.html
平成 28 年度航空機騒音の調査結果 – 江戸川区(PDF)
https://www.city.edogawa.tokyo.jp/kankyo/kankyo/johochosa/souon.files/28airplane.pdf